Kohei Kawashima・Yasuko Takezawa
2016
Not Yet Available
複数のルーツをもつ人びとは称揚と差別のもと「何者」として社会に位置づけられるのか.また彼らは当事者としてどのような葛藤・交渉を経ながら自らの生き方を模索しているのか.アイヌ,沖縄,在日外国人,「ハーフ」の歴史と現在に迫る.
刊行のことば
序章 混血神話の解体と自分らしく生きる権利(竹沢泰子)
第I部 表象と帝国・占領・植民地主義
第1章 「ハーフ」をめぐる言説:研究者や支援者の叙述を中心に(岡村兵衛)
第2章 1930年代の映画が描いた「混血児」とその「母」(高美哿)
第3章 日本における「混血児」のディスクール:「戦前」と「戦後」(成田龍一)
第4章 人種化される欲望:「沖縄」をめぐる映画的想像力の一考察(菅野優香)
第II部 「混血」「ミックス」から歴史を読み直す
第5章 植民地統治下の白人性と「混血」:英領インドの事例から(水谷 智)
第6章 アメリカスポーツ発展期における混血アスリートの人種意識(川島浩平)
第7章 日系アメリカ人とミックスレイスの歴史,1868-1930年(ダンカン・ウィリアムス/辛島理人訳
第III部 自分らしい生き方を求めて
第8章 ミックスレイス日系人アーティストの作品と語り:人種カテゴリをめぐる解釈と表現の戦略(竹沢泰子)
第9章 在日朝鮮人 = 日本人間「ダブル」の民族経験:共約不可能性を見すえた共同性を目指して(李洪章)
第10章 差異の交渉とアイデンティティの構築:日本とパキスタンの国境を越える子どもたち(工藤正子)
第12章 ミックスレイスの沖縄人とその曖昧なはざま(ミッツィ・ウエハラ・カーター/河口和也、川島浩平訳)
索引(事項・人名)
執筆者・訳者紹介